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骨の中では、古い骨を壊す「破骨細胞」と、新しい骨を作る「骨芽細胞」がバランスよく働くことで、強度を保っている。だが、加齢などでこのバランスが崩れると、骨の量が減ってしまう。
「骨密度」は、骨の強さを示す指標である。〈1〉骨密度が20~44歳の平均値の70%未満〈2〉弱い力が加わっただけで骨折する――などの場合、骨粗しょう症と診断される。 治療には、骨を壊す働きを抑える「ビスホスホネート製剤」や「SERM製剤」、カルシウムの吸収を良くする「活性型ビタミンD3」などの薬を使う。
2010年には、骨芽細胞の働きを促進する注射薬「テリパラチド(フォルテオ・テリボン)(PTH製剤)」が新登場。骨を強くする働きが強く、治療を行っても骨折を繰り返す重症患者に有効である。
この薬の治験では、ラットで骨肉腫の発症率が高まった。ヒトではこうした問題は生じなかったものの、現在ある2種類の薬は、それぞれ安全性が確認されている18か月か24か月までしか使えない。
ビスホスホネート製剤は、この2年ほどの間に、月1回服用すればいいタイプの薬が相次いで発売された。
今年6月、破骨細胞の形成を促すたんぱく質「RANKL」の働きを抑える抗RANKL抗体薬「デノスマブ(商品名プラリア)」が発売された。
骨芽細胞から分泌されるRANKLにくっつき、破骨細胞と結合する部分を塞ぐことで、骨を壊す働きを抑える。6か月に1回、注射する。
ただ、普段からカルシウムやその吸収を促すビタミンDが足りない人がこの薬を使うと、血液中のカルシウム濃度が減る場合がある。「低カルシウム血症」という状態で、手の震えなどの症状が出るため、カルシウムやビタミンDを薬や食品で補う必要がある。
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